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広報クリエイティブの視点から考えるイケテル広報戦略のアイデアと表現

【第2回】ツイン効果=(サプライズ+好感度)2乗の法則

【広報戦略TIPSシリーズ_002】広報クリエイティブの視点から考えるイケテル広報戦略のアイデアと表現

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古典的アテンション理論「3Bの法則」は今でも真実

広告表現上の古典的黄金ルールとして、1950年代のアメリカ広告界で生まれたと言われる「3Bの法則」。Bで始まる3つのもの-Beauty(美女)、Baby(子供)、Beast(動物)―のいずれかをビジュアルに使用すればまず間違いなく人の関心を引く、というものですが、この理論は、半世紀以上を経ても今だ尚真実と言えます。実際、TVCM、雑誌広告、Webバナー、その他あらゆる表現メディアに、この3つのBのどれかが何らかの手法で登場しない日はありません。
この法則が時代を経ても通用するのは、それが単なる一過性の広告技術ではなく、人間の基本的な心理原則―美しいものや可愛らしいものまた面白いものに惹かれるーに根ざしているからです。
とは言え、社会は常に進化しています。情報過多の現代、単にベーシックな広告手法だけで必ず望む成果を得られるほど時代も人も単純ではありません。

 

広報クリエイティブに必須の要素は「サプライズ」と「好感度」

広告は目立てば勝ち、のような考え方もあります。それも全くの間違いではありませんが、実際は、目立たなければ負け、ということであり、注意を引いた上で見る人を説得の戸口にまで連れて来れるか、というところが広告のコンバージョン目標です。このために広告のクリエイティブは常にビジュアルとコピーにしのぎを削っています。では、広報のクリエイティブはこの点どうなのでしょうか?
広報はこのシリーズの第1回で考えたように、エンゲージメント(つながり、婚約)を当面の目的としています。企業が信頼感や好感度を獲得するためのPR全般が広報です。従って、広告のようなアグレッシブさよりも、品のいい「サプライズ」感がポイントになります。それによって企業が得るものは「好感度」という果実です。では、どんなビジュアル手法が効果的なのでしょうか?

 

ツインの効果は、「サプライズ」+「好感度」の2乗化!

有効な表現手法の一つに「ツイン効果」があります。何でも「2個一」で見せることで新鮮な「サプライズ」感を生む方法です。冒頭のビジュアルはその一例。
沖縄のリゾートマンションのエリアプロモーション展開時に、Webスペシャルコンテンツと情報誌の表紙ビジュアルで地元沖縄民謡の女性デュオとタイアップ。美しい沖縄の民族衣装とハイビスカスの髪飾りを華やかにまといにっこり微笑む二人のツイン効果は想像以上で、プロモーション対象の首都圏・関西圏の富裕層からの「サプライズ」+「好感度」を獲得して、コンバージョンの問合せ数値は大きく伸長しました。
古典的な「3Bの法則」に「ツイン効果」をプラスし、地元色のチューニングを施して成功したPR案件と言えます。

※初出情報 本記事は2016年6月20日に「クリエイティブ経済誌 BTL (Business Timeline) 」に掲載されたものです。

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